« ♪お彼岸♪ | トップページ | ♪ワイルド・スピード MEGA MAX♪ »

2011年9月28日 (水)

♪花の回廊 流転の海 第五部♪

Photo

宮本輝(著) 新潮文庫

文庫化開始からもう、20年だそうです。
第一部『流転の海 』1990年、第二部『地の星 』、第三部『血脈の火 』、第四部『天の夜曲 』に続くこのお話。
もうお話の流れとか記憶の彼方に~~~
でも読んでいくうちにどんどんお話の中に入り込んでいってしまいます。

ここまでのおはなしは
郷里伊予一本松の疎開先から一望焼け野原の大阪に帰ってくると、自分の土地が闇商人たちに占拠されていた。闇市を取りしきる若いヤクザと勝負し土地を取り戻した松坂熊吾は、大阪の闇市で松坂商会の再起をはかる。そんな折、妻の房江に諦めていた子宝が授かった。「お前が20歳になるまでは絶対に死なん」熊吾は伸仁を溺愛する。やがて熊吾の商売も軌道に乗り始めるが、かつて小僧で今は神戸で自動車部品の商売を始めた海老原太一の裏で糸を引く策謀に翻弄される。それでも事業を軌道に乗せていく熊吾。しかし房江や息子・伸仁の相次ぐ大病などにより、いざ絶頂という寸前で店をたたみ田舎に引きこもることに。 2年後、再び大阪へ戻った熊吾一家は、雀荘や中華料理店を始め、精力的に次々と事業を興し成功していく。虚弱体質でありながらもたくましく育つ伸仁。しかし、義母の失踪による妻・房江の心労、さらに洞爺丸台風の一撃で、新しいプロパンガス代理業、消防用ホース修繕用接着剤事業は撤退。追い討ちをかけるように、熊吾は糖尿病と診断される。熊吾は自宅兼店舗で、中華料理屋ときんつば焼売りに専念する。が中華料理店の「平華楼」の中華弁当が食中毒を起こし営業停止になってしまう。一家は高松に移り住むことに。しかし熊吾は、関西中古車連合会設立のために単身大阪で奮闘することになる。が房江の体調が悪くなり、伸仁だけを高松において房江を大阪に連れ帰り事業に本腰を入れようと決意する。
簡単に書いただけでも熊吾の紆余曲折の人生が見えてくるかと思うのですが、ここにはまだまだ様々な人物が絡んできて、その熊吾の豪快でデッカイ人間性をこれでもかと見せてくれます。

『流転の海 』は1990年に映画化されてるそうなので観られた方もいるかもしれませんね。

、今回のおはなしは・・・
昭和32年、財産を失った松坂熊吾は、電気も水道も止められた大阪・船津橋のビルで、来る自動車社会を見据えた巨大モータープールの設立に奔走し、妻の房江は小料理屋の下働きで一家を支える。一方、小学生の伸仁は集合住宅「蘭月ビル」でお好み焼屋を営む叔母のもとへ預けられた。やがてモータープールが開業し、管理人として事務所兼居宅に親子が移り住み、やっと松坂一家に展望が開けてきたようだが・・・

このお話は宮本輝氏の自伝的小説なのだそうです。息子の伸仁が宮本氏。
そう思って読むとこの時期、この「蘭月ビル」で過ごした経験が宮本氏の書く小説に大きな影響を与えているんじゃないかと思えます。
貧乏の巣窟のような「蘭月ビル」。この時期、南北に分かれて対立を深める朝鮮・韓国人を含め、最下層に属する人々が雑居する集合住宅。その中で良くも悪くも人間社会の深みを知っていくことになるのです。

しかしこの松坂熊吾って人物は魅力的です。最初の頃は女好きな部分とか強引過ぎる部分とかが鼻についたりしたのですが今回は人間が丸くなったのかいい部分ばかり見えてきて、その言葉にも重みを感じたりします。
熊吾が伸仁に言う言葉で
「男は自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」
ってのがあるのですが、気の強い私にはとっても大事な教えとなっています。

次回はどうやら海老原太一が再び登場しそうで波乱の予感。楽しみなんだけどいったい何時読めるのか・・・また4~5年待たなきゃなんないのかな~???

|

« ♪お彼岸♪ | トップページ | ♪ワイルド・スピード MEGA MAX♪ »

コメント

これは面白そうな本ですね。
私も読んでみます。

投稿: コスモ | 2011年9月29日 (木) 08時53分

 このシリーズ、読んだことないです。大河小説なんですねー。
 戦中・戦後の混乱期、紆余転変した人生をおくった日本人は、大勢いたことでしょう。それが大阪のような発展していく都会での商売なら尚更のこと。浮かび上がる人もいれば、沈む人もいる。
 自分の自尊心よりも大切なもの、それは私にとっては何だろう?。

投稿: マサエ。 | 2011年9月29日 (木) 10時08分

♪コスモさん、こんにちは♪
面白いですよ~。
ただなかなか次に進まないのが難点です(^^;

****************************

♪マサエ。さん、こんにちは♪
宮本輝さんは好きな作家さんの一人だったので手にした1冊でした。
この時代の歴史も別の視点で見られるというのもこの本の面白さかもしれません。

自分の自尊心よりも大切なもの
大きなモノじゃなくて、ちょっとしたこと。
我を張って素直になれないこととかって無いですか?
私はあり過ぎて・・・(--;

投稿: あばた | 2011年9月29日 (木) 12時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/131098/52853535

この記事へのトラックバック一覧です: ♪花の回廊 流転の海 第五部♪:

« ♪お彼岸♪ | トップページ | ♪ワイルド・スピード MEGA MAX♪ »